3月28日発売のチャットモンチーのトリビュートアルバム「CHATMONCHY Tribute ~My CHATMONCHY~」。
【早期購入特典あり】CHATMONCHY Tribute 〜My CHATMONCHY〜(特製ポスター(ブラウンver.)付)
- アーティスト: ヴァリアス
- 出版社/メーカー: KRE
- 発売日: 2018/03/28
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る
チャットがずーっと好きだったので今夏の完結が近づいていて吐きそうですが、ゴールテープ直前の作品ということで頑張ってちゃんと聞いて供養します。全曲の感想です。
これは手元に実物がほしかった
これは買ったあとにわかりましたが、歌詞カードに各アーティストからコメントが寄せられているんです。一発目「ハナノユメ」を担当した忘れらんねぇよのそれ読んで、エモすぎて一端閉じた。
配信されるかはわかりませんがこれはアルバム購入が正解です。
収録曲は以下の通り。
1. ハナノユメ / 忘れらんねえよ
2. Make Up! Make Up! / CHAI
3. シャングリラ / ねごと
4. 初日の出 / People In The Box
5. 惚たる蛍 / Homecomings
6. こころとあたま / ペペッターズ
7. バスロマンス [Inst.] / YOUR SONG IS GOOD
8. きらきらひかれ / フジファブリック
1.ハナノユメ/忘れらんねぇよ
一発目でよかったなあ。
忘れらんねぇよはよく聞いていてフェスだけどライブも見たことあってそれなりに思い入れも深いのだ。もちろん「CからはじまるABC」の某フレーズも大好きだし、彼の原動力になっているバンドのトリビュートで「ハナノユメ」のカバーを聴けるなんて感慨深くてたまらないよな。
どうも最近菅田将暉に曲提供とかしてる姿勢が実は気に食わなかったりしたんだけど、それはそれはドストレートな音楽でホッとしました。
アウトロの爆発は本当に最高、柴田にもありがとうって叫びたいわ。
2.Make Up! Make Up! / CHAI
なんでお前らなんだ・・・!って思ってごめん。超好き。
むしろCHAIが一番適任なんじゃないか、って思ったくらい、チャットの色と自分たちの色がうまく混ぜられてて最高だった。イントロでバンドサウンドに寄せたのかな?って感じたけど、いつも通りシンセつよめだったね。近年のチャットとはまた違う電子音なんだけど、ボーカルの声は結構似てるんだな。なんか普通にえっちゃんが他のアーティストの演奏で歌ってるかと錯覚しそうになるくらい。ぴったり。
3.シャングリラ / ねごと
ぐうの音もでない。EDMイントロからのギターリフはずるい!EDM調かバンド調かどっちでくるのか気になってたんだけど、まさかの折衷。
いい意味で原曲ぶっ壊し。サビでは原曲に寄せて無難に抑えてるけど、それ以外はもうシンセシュワシュワだしギターもめっちゃ鋭いしめちゃくちゃ(最近の)ねごとテイスト強い。多分だけど、バンド寄りのねごとでアレンジしちゃうと、あんまりギャップは感じられなかったかもしれない。最近エレクトロで頑張っているからこそのクオリティなのではないでしょうか・・・なんかカバーなのにねごとの集大成かのように聞いていた。
あとドラムやたらうまくないか。アウトロのコーラスは100%ねごと濃縮還元なので骨抜きになりました。沙田さんご結婚おめでとうございます。
4.初日の出 / People In The Box
波多野裕文とえっちゃんのコラボを結局聞かないままここに至ってしまった。おはずかし。しかもPeople in the Box自体ほとんど聞いたことなくて、最初フジファブリックかとおもったよ~!
正直彼らにも、この曲にも深い思い入れがないのでよくわかりません。好きです。とりあえずコラボ聞きます。
「世界が終わる夜に」のリフが挿入されているのは気づきませんでしたァ!!
5.惚たる蛍 / Homecomings
そわそわしていた。まさか日本語歌詞を歌うのか・・・?と。
Homecomings好きなんですよね。ほんと優しくて。えっちゃんは直接突き刺すようなシャープな声をしてるけど、ホムカミはふわっと包まれるんですよ。原曲とのそのギャップと、ホムカミが普段演奏しない厚めのギターを用いたバラード。その二つが噛み合ってこのアルバムでもすごーーーーく好きな曲のひとつに。Homecomingsがもっと好きになりました。
6.こころとあたま / ペペッターズ
公募アーティスト。イントロが妙に成熟してて、Youtubeで探してみたら度肝抜きましたよ。
なんだこりゃあ!かっこいい。メロディがドミコに似てるなあ。あちらがサイキックヤンキーだとするとこちらはもう少しマイルド。
これから人気になっていくのが目に見えてて、たのしみだ。
全体的には東京事変あたり?
うむ、ドミコと事変っぽい。かっけえ。
チャットのことを置いてけぼりにしてしまったけど、こういう参加を通して実力のある無名アーティストが躍進できるのはいいね。「こころとあたま」って原曲は超速いし中毒性あるような曲なのに180度テイストが違うな。すさまじいバンドが現れたぞ!
7.バスロマンス [Inst.] / YOUR SONG IS GOOD
インストかあ・・・笑
原曲がチャットの中でも群を抜いて好きなので、声付きのアレンジが聞きたかったところではある。なんというか箸休めのBGMに聞こえるけど、それはそれでありかな。
8.きらきらひかれ / フジファブリック
これは楽しみだった。聞く前に想像してたのは、フジファブリックの「STAR」。実際聞いてみて、予想通り頭の中で2曲がリンクした。お互い大きな苦難があったバンドだけど、こんな前向きな曲でつながったのはグッときますよね。好きな曲です。
9.世界が終わる前に / 集団行動
このバンドも知りませんでした。相対性理論の元メンバー真部脩一がいるとかなんとか。「ホーミング・ユー」を聞きましたが、隠すつもりも一切ない聞き覚えのあるメロディ。
ということでまたいいバンドに出会えました。解散間近のベテランアーティストのトリビュートに参加している若手に出会えるって本当良いものですね。
原曲よりも優しく仕上がった。土台のメロディが決まっているので真部ワールドは抑えめ?公式インタビューでもあったけど、暗めの曲がすごく柔らかくなっててしゅごい。負のイメージが強かったんだけど、物語・童話系の雰囲気を感じたな。そこは真部脩一の手腕か。
10.真夜中遊園地 / 川谷絵音
ぜんぜん違う曲じゃねえか!
この人バケモンか。普通に疾走感のあるアレンジを望んでたけど、斜め上すぎて逆に好き。ゲスの極み乙女。に「ラスカ」という曲があります。あれ曲めっちゃ重いんですけど、楽器もボーカルも好き邦題やってて、それを彷彿とさせました。
なんというか、我が強い。笑
これは川谷絵音に完全に食われている。あまりにも強引なアレンジなんだけど、ひとつの曲で見れば別物としてしっかり仕上がってて、ちょっと怖くなった。
11.湯気 / Hump Back
購入前の一番の楽しみ。元々Hump Backからはチャットモンチーへの憧れが強く滲んでたし、アルバム参加発表を聞いてすごくうれしかった。
で、実際。似たバンドが似たテイストの曲をカバーするとどうなるんだろって思ってたけど、Hump Backらしさがチャットらしさを追い抜いた。
すっごい好きでいてくれたんだなっていうのが伝わってきました。バンドの編成からしてもそうやし、彼女たちの曲を聴いてもどこか感じるものがあるし、それをストレートに出してくれてるのも嬉しくて。なにせ、やり慣れてる感がすごかった。たぶん、相当やってたんじゃないかな。
とインタビュー。うん、チャットを演奏し慣れてる感じがまさに伝わってきた。特に派手なアレンジはないのに、Hump Backのオリジナル曲と言われても信じてしまうくらいHump Backで、その高い親和性が伝わってきたのがよかったなあ。
僕はこの2バンド間で世代交代が実現すると思っているので、今後のバンドを引っ張って欲しいという、そういう意味でも思い入れの深い曲になりそう。
12.恋愛スピリッツ / グループ魂
なんだこれは・・・
グループ魂っていうと、「きみにジュースを買ってあげるゥ!!」っていう面白いオッサンたちのイメージしかなかった。こんなマジメな曲どうやんねん、と。
・・・
イントロ意味不明で不穏だったけど、この曲をパンク調にアレンジしたのはかっこいい!めちゃくちゃかっこよくてロックな曲!かっけ~!
・・・
って思った・・・。
なんだよ曲の途中にコントって。コントかあ。とりあえずおもしろかった。でもずっとロックのアレンジで聞きたかったなあ。
・・・
で、ラスト。やっぱりカッコイイ。結局全部かっこよく収まっちゃうから、いい曲ってことにしとこ。
13.余談 / スチャットモンチー(スチャダラパー)
のっけからえっちゃんの声で、あこれリミックス?って思ったんだけど、ラップがあった。今回のトリビュートでもヒップホップ調にアレンジしたのはこれだけかな。元々はチャットがメロディ作ってるはずなのにスチャが作曲したみたい。
14.染まるよ / きのこ帝国
きたきたきた。
きのこ帝国はダークな曲が好きなのだけど、それに合った選曲。えっちゃんの声はどちらかと言うと子供っぽくてキーも高いと感情的。逆にきのこの佐藤千亜妃は大人っぽくて、艶やかですよな。同じ歌詞で同じテイストのままのアレンジなのに、曲から感じ取れる情景がガラッと変わりましたね。
15.小さなキラキラ / 月の満ちかけ
これも公募枠。Youtubeで探しても音源なかった・・・。どういうことだってばよ。
どうも二人組のユニットみたいだけど、例にならって優しいアレンジを聞かせてくれた。キーボと声だけなのでほかのアーティストよりも柔らかさが強調されている。声もえっちゃんとは違くて、どちらかと言えばホムカミやきのこ帝国のよう。
インパクトはなかったから自分の中での話題性は低いけれど、前述の通りチャットモンチーを通じて全く知らない音楽に出会えたことに感謝。アーメン。
16.東京ハチミツオーケストラ / Gutiar Wolf
まーたすげえのがきた。しかもラスト。
この曲で一番感動したのは、もう原曲をぶっ壊してアレンジしてるように聞こえるんだけど、ベースラインとギターソロがしっかり踏襲されている点。
チャットモンチーの中でも好きな曲を、熱量マシマシでアレンジしてくれたのはうれしい。僕もこの曲は決意の曲だと思っているので。
そして密度が濃い分一瞬で聞き終わってしまったんだけど、そのあとすぐ同じ熱量の「ハナノユメ」が流れてきて、思わず続けて聞いてしまった。
全部聞いておもったこと
まだチャットモンチーのアルバムがもう一つ控えているから、全く解散に対して感傷的にはならなかったな。それは自分でも意外だったし、純粋に色々なアーティストのカバー曲を楽しめてよかった。パーティーみたい。
忘れらんねぇよ柴田のコメントを読んで思わず泣いてしまったんだけど、それはまた最後のアルバムに取っておこうと!今回あまり親しみがなかったアーティストもしっかり聞いて、本当に全て終わった後またこのアルバムに違ったことが感じられるといいなあ。