ハイボール・ハイライツ

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『ヒロアカ』がつまらないという話をします

なんのひねりもありません。掲題の通り。

20巻買いましたが、途中すっ飛ばしながら読みました。台風だったし。

 



声を潜めて言いたい

というのもですね、

つまらなかったんです。まったく面白くない。

19巻の後のこれなので、一旦買うの辞めようかと。おもったくらい。

でもヒロアカは好きなのですこし考えてみます。

 

ひいてはジャンプという漫画誌のスタイルが自分の嗜好と合わない、という話。

 

①ジェントルとラブラバ

ラブラバちゃんは可愛い。

 

それにしても、この2人の登場→デクとの戦闘はどういう意味があったのでしょう。僕にはまったくわかりませんでした。

まさかデクが精神的に成長できたので、その糧…みたいなことでもなかろうて。まさか。

 

まず学園祭の話をしますが、

そもそも学園祭はエリちゃんを元気付けてルミリオンの復活を図る手段、というものだと思うんですよ。

 

しかし建前なのは明らかで、どう考えても先行しているのは「学園祭の話を載せる」ことであり、まあジャンプだししゃあねぇなぁと思いつつ、それを上手いことエリちゃんルミリオン等などの本筋に絡めてきたわけです。

 

で、ジェントル&ラブラバ。

学園祭はなんとか本筋との繋がりがある。それは5億歩譲って良いとする。

しかし彼らが「エリちゃんに対するデクの気持ち」というテーマの元それを提示する役割だとすれば、なんっっっと無駄な数週間だったか、、。だって丸々1巻分ほど使って描写する必要ないもん。ナイトアイの死亡は半話ですよ?どっちが大切なのじゃ。

 

いやいや、あの戦いまじでいらなくないですか?もっというとジェントルたちの存在意義は??ただでさえ退屈な学園祭とどう関係が?

ヒロアカは若干 群青劇的なストーリーでもあるので、個々のキャラクタを重視しているのは好感が持てる。

しかし、前の記事でも書いたけど、いくらなんでも関係の無いキャラを唐突に登場させて何週間も引っ張られるのは苦手だなあ。たとえばあの2人が何かしら既存の集団の一味とか、なにかの秘密を知ってる、とかならわかりますよ。だけど全く本線と関係のない場所から合流してきて、結果脱線してしまったでしょ。何しに来たのか。「登場キャラクターの数=物語の深さ」と短絡的に結びつけてしまうのは少年ジャンプの悪いところ。そんな読んでないけど。不必要なキャラクターはいらない。

 

今後あの2人が再登場することは確かですけど、それから重要な役になることを踏まえての前哨戦なのかしら。今回の件で彼らが何か話に伏線を張ったとも思えないし、そうだとしてもそれはそれで登場の仕方が雑すぎる。別に彼らのキャラ自体は好きですよ。ジェントルが32歳っていうのが気にくわないけど。わけえよ。

 

あ、ちなみに、ラブラバちゃんの個性「愛」って普通に超メイン級ヒロインキャラじゃないと与えられなさそうなものですよね。それなのにジェントルと組ませたのは素晴らしい采配だとおもいまふ。つまりデクのパワーアップに、ラブラバちゃんの個性(つまりつまりバトル漫画に突如出現する、謎のハリウッド映画的恋愛要素)を利用する「大人の事情」の介入できる余地が無い、ということですから。あのコンビは魅力的。それは間違いないですよね。

 

っていう「雑な新キャラクター」がひとつ。

②学園祭

もうほとんど読んでないよ、、、

ヒロアカのターゲットは本来僕みたいな捻くれ者ではなく、純真無垢な中高生、または推しに騒ぐキャラオタの2層がメイン読者。

だから高校生活の華である学園祭でそれぞれのキャラが輝く、っていうのは視聴率爆上げのはずですよね。でも単純に自分はきつくて読めなかった。別にいいですよ年に一度の24時間テレビみたいなもんだと思ってますから。

しかし、この調子だと連載終了、すなわちストーリーがちゃんと完結するまで下手すると10年くらいかかるわけで。ストーリーがちゃんと設定されている長期連載の漫画における無駄なエピソードっていうのは個人的に嫌いなので、ほどほどにしてほしいな、と。

そもそも論としてヒロアカにまともなストーリーがあるのかどうか、という疑問はありますけど。そこに関しては僕はヒロアカを信じています。というか、舞台設定やキャラ設定が凝っているのにストーリーをおざなりにするのは、、ね。表面上の設定と、作者が構想するストーリーが両立する名作は数多くあります。キャラ漫画だから物語は二の次、というのは少し解せません。

 

キャラの成長の過程を楽しむ漫画なんだ!耳郎ちゃんの決意見たのか!?

と言われれば、同意はします。耳郎ちゃんは可愛い。

 

だからこそモヤモヤするのだ。王道少年漫画の設定、魅力的なキャラ、表現力と画力、、、土台はしっかりしている。だからこそ、ストーリーの進行に全力を尽くした状態のヒロアカを読みたいのだ。

 

鋼の錬金術師』に、エドが妊婦に感動する回がある。あれのように一見無関係なエピソードに見えても、しっかりと人物の大事な決意として消化され、さらにそれより後にその決意が活きるような展開をヒロアカには望みます。じゃないと何のための見開きページなんだ、って耳郎ちゃんが泣きますよ。耳郎ちゃんのあの決意、いつかメインで扱わないとだめだよ。

 

ぱやぱや

その後はまあまあ面白かったです。ようやくオールマイト引退後のヒーロー界を描写してくれたので。まあ今後轟くんがメインになりそうで、まーた長引くなあ。と憂慮してはいるが。

でも脳無が再登場したし、ホラ吹きなどの伏線も張られ、最後は本当に読み応えありましたよ。

 

ジャンプのバトルものはソシャゲと同じで、新登場キャラの力は基本的に更新され続ける。なのでインフレが止まることもない。もはや気に留めることですらないのだが。

エンデヴァーの活躍はもう少し見たかったですね。必殺技の応酬も、「こいつもう退いてもらう予定だけどあまり活躍してないな、なんかカッコいい技撃っとこ」の裏返しのような。さすがに見方が穿ってて虚しいが、あながち間違いでもないだろう。

 

この後は轟編でしょうか。正直な話、風呂敷は広げすぎても畳めません。無理くり畳まれても、それを背負えるボリュームにしないと駄作になる。

 

わざわざ言うのが恥ずかしいレベルの読破数ではあるけど、ヒロアカよりも面白い漫画・キャラが魅力的な漫画を山ほど知ってる。しかし、それぞれの要素要素で見てみるとヒロアカはやっぱりどれも高水準なんだと思う。ただそれらが噛み合っていないというか、「ひとつの物語」という、ジャンルやプラットフォームを超えた創作のそもそもofそもそもにおいてズレを感じる。というか僕がジャンプ系列の漫画を食わず嫌いで読まないのはこの先入観があるから。

 

天邪鬼でもなんでもなく、ワンピースだって面白いと感じたことはほとんどありません。そしてもちろんその轍をヒロアカが踏み進んでいるので、感心はしないな。

 

新キャラ歓迎、寄り道上等。ただ本線を進むことを第一にしてほしい。以上。