ハイボール・ハイライツ

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音楽と週報 vol.38 2023/12/9〜12/15

1 METAFIVE (高橋幸宏 × 小山田圭吾 × 砂原良徳 × TOWA TEI × ゴンドウトモヒコ × LEO今井) 34 scrobbles
2 さよならポニーテール 25
3 エレファントジム 22
4 フーバーオーバー 17
5 人間椅子 17
6 THE NOVEMBERS 9
7 大象體操 8
8 ドミコ 5
9 andymori 4
10 Ginger Root 4

12/9(土)

朝一の回でヴォルテックスを鑑賞。快眠できず起き抜けに首を痛め、それにうなされながら見た。いやあ、かなり良い映画だったけど首が痛くて集中できず、途中寝た。悔しい。バイオレンスもセックスもないギャスパー・ノエの新作、静謐で苦味がたっぷりだった。

その後一度帰宅。最寄りの商店街でメンチカツを買って、昼寝して、週報を書いた。夜、東中野ポレポレで「王国(あるいはその家について)」を鑑賞。初日だったようで、また舞台挨拶回だった。これは好みが分かれる作品だけど、個人的にはかなり良かった。ぱっと見何をモチーフにしているのかわからないモダンアートの解釈を自分なりに編み出せたときの快感に似ている。濱口竜介が絶賛しているらしいが、恥ずかしいことに彼の作品はひとつも見たことがない。勉強不足である。シナリオブックも購入してサインまでしてもらった。気になっていたことを質問してみるも、全然伝わっていなかったようで会話が噛み合わず、悲しかった。

12/10(日)

午前の回で「市子」を鑑賞。思いの外良かった。杉咲花の怪演は言わずもがなで、若葉竜也が結構好みかもしれない。ただ今後の人生でずっと記憶に残るかと言われれば、そうでもない気がする。エンタメ、サスペンス作品として良かったな。社会の中で可視化されない人たちの存在を描いた作品にしては問題提起の声量がとても小さく、見やすかった。あくまでもサスペンスを引き起こすその要素のひとつとして、という印象。

その後渋谷に移動し「最悪な子どもたち」を鑑賞。かなり期待していた作品だったけど、拍子抜けもいいところ。テーマや画も好みだったけど、あまりにも荒削りすぎる。なんというか、これから編集やブラッシュアップが重ねられる前の初号試写の状態を見せられている気分。良い作品だと思うんだけどな・・

さよならポニーテールを聞いて帰宅し、夜、ツイッターで話題になっていた「終わらない週末」を見た。特に語ることない。。イーサン・ホークのダメパパ感が良かったなあ。見ても見なくても人生にはなんら影響を及ぼさない瞬間的なエンタメ作品。

12/11(月)

さよポニとMETAFIVEで出社。この週、METAFIVEにどハマりして配信されている分を改めて全部聞いた。会社で週末に見た映画の感想をまとめた。仕事は覚えてない。イタリア人から2週間以上返事がなくてモヤモヤしていた気がする。

12/12(火)

METAFIVEで出社。かっこよすぎ。朝一の打ち合わせが中止になった。先方には週末に見た映画の話をしたくてしてくてたまらなかったのだが、残念。今月で退職する後輩くんの引き継ぎMTGをチームで実施し、チーム長が常にブチ切れていて気の毒だった。でも後輩くんの資料はめちゃくちゃだし締め切りも守らないしで、自業自得でもある。前部署の経験をフルに活かせており、さらにそのテクニカルな仕様を把握できている人間も今の部署にはほとんどいないということで、自分がプラスオンの仕事を任されがちだし、自分から首を突っ込んでしまうことがある。なぜなら最も面倒とされている社内クライアントの怪人と向き合っているのが自分だから。とても歪な構造になってきた。とはいえ残業代がしっかりと出るようになったいまの勤務体系なら、多少の業務の増加はやぶさかでない。

お昼、別チームの人から唐突にお昼に誘われてラーメンを食べにいった。おいしかったな。その人は以前の飲み会で恋人ができたことを明かしていたので、顛末を話した。あっけらかんと「短くない!?」と反応してくれてよかった。「じゃあ風俗でもいってさ、」と優しく爽やかに言うので、そこはきっぱりと否定した。行かない理由がちゃんとあるわけではないんだけど、その分の時間・金額・満足感を想像すると映画の1本でも見たいと思ってしまうね。飄々として飾らないこの人と話すのは楽しいし、向こうも声をかけてくれるのが嬉しい。恋愛などのパーソナルな部分に触れられるのは普通抵抗感をおぼえるものの、この人ならまあいいや、という感じ。

適当に帰宅、賞味期限がギリギリだった豚肉と買い足した鶏肉を突っ込んで鍋。

12/13(水)

夜からパーティがあったためややフォーマルな格好で出社。嫌い。。

肝心のパーティは本当に最悪で、今後もこういった過剰な演出が仕事につきまとうなら本当に転職したいと思った。名刺を5枚しか持っていなかったことに直前で気づき、チーム長から怒られた。名刺交換会みたいなものだからね、と同期から諭されるも、そんな架空の存在かと思っていた会にこれから出席しに行く実感が湧いてきて、嫌だった。現場ではとにかく一番偉い人用に名刺を残しておかなければならないという使命感から、極力挨拶を避けて同僚の陰に隠れていた。相手からしたら本当に謎の存在で、ただただ無礼でしたでしょうね。

結局挨拶すべき人が見つけられないくらいの人混みに揉まれたりしながら途中でどうでもよくなり、直近でお世話になった好きめの取引先さんたちの紹介に立会い、名刺を渡した。200人以上いる関係者のうち3人とだけ挨拶をし、名刺は2枚余った。何しに行ったんだろう。旧知の人間たちと話したり、自分と同じ時期に入社した新参者の同僚と一緒に過ごしたりしていたが、同伴していた同僚たちのそれぞれの挨拶タイムがはじまった途端に孤独になり、ああ立食パーティっていつもこんな感じだったね・・とポツーンと立ちすくむ時間が多かった。お手洗いへ辞去したついでにこっそり喫煙所に避難し、20分ほど休んだ。

前の部署の上司たちも参加していた。自分は招かれるゲスト側で、彼らはホスト。今の上司や同僚・自分・前の上司たちというキモすぎる構図で会話を交わす時間があった。今になってもなお自分が担当していた仕事のボロが色々見つかっているという前上司の発言に対し、今の部署ではたいへん活躍しているということを各所に触れ回ってくれている現上司の発言を比べて、いまの部署に異動して良かったなあ、と胸をなでおろす。前上司は酒に酔っていた。彼は同期に触ろうとしていて、それを現部署の別の上司が「ボディタッチはダメですよお〜w」と制していた。その一連のやりとりに吐き気を催した。「セクハラをする、それをセクハラですよと制する」という様式美はこの世から早急に滅んでほしい。前上司は武勇伝や僕と過ごした時間の苦労話を饒舌に話していたけど、それを一蹴するような快活さで現部署の上司が取り合ってくれたのが爽快だった。はあ、短い時間で前の部署のことがとっても嫌いになった。

そして同行していた同期とは、会場に着く前にぐちぐちと参加したくないと言い合っていたが、パーティ終了後に話したところたくさんの偉い人たちと挨拶できた!と嬉しそうに名刺を見せてくれた。君はそちら側の人間です。とある談義中、上司が「こいつは人前に出たりこういう大人数でガヤガヤするのが苦手なんすよね、それがいいところでもあり、弱点でもあるんだけど」と言っていた。嬉しくもあり、弱点かあ・・と克服を暗に求められていることを察してげんなり。「星明かりグラフィクス」に登場するデザイン事務所のエース西端のことを思い出した。自分にはクリエイティビティはないだろ。と「大勢の前には姿を現さない」をステータスに加えようとした浅はかな考えを振り払う。

締めの後はそそくさとひとりで退散。弊社のお偉も参加していたようで、その人たちを待たないといけない空気感も若干あったものの、気を使って早く帰ればと唆してくれた同期を脇目に退去。電車の中で本を読もうとするも、洗濯機のなかにいたような気分が収まらず、文字を追いかけらない。疲れで目が滑ってしょうがなかったのでピースメイカーのハードロックプレイリストを聴いて息を整えた。コンビニでカップ麺を買って食べ、最悪な1日だったと思い返しながら就寝。

12/14(木)

在宅。MTGや評価面談が続いてやや疲れた。いまの上司、評価面談がゆるくて助かる。というか、なんとなく自分の仕事ぶりが評価されている気がして安心できる。18時から緊急の相談案件があるとMTGを持ちかけてきた社外の取引先のせいで退勤が遅れた。MTG中にお米が炊ける音が鳴って恥ずかしかった。映画を見られなかった。

エレファントジムのニューアルバム、めっちゃ良かった・・

疲れが溜まっていたので早寝。最近睡眠の質が落ちまくっている!

12/15(金)

出社。カルディのノエル?とかいう期間限定のコーヒー豆、めっちゃ好き。後輩くんの引き継ぎMTGに参加した。引き継がれる人間はほかにいて、間違ったことを言わないかどうかの視察役としてだった。後輩くんと引き継がれる派遣社員さんとの相性が最悪だといつもはたから見ていて思う。後輩くんの説明がしどろもどろすぎてわからない。説明に付属語が多すぎて、本質がまったく伝わらない。一度来客の対応挟み、第2部までもつれ込んだ。

取引先とのMTGではシネフィルっぽい会話をたくさんできて嬉しかった。素敵な贈り物をいただいたので大事に飾ります。

その後引き継ぎMTGに戻るも、どうでもよくなって会話を聞かずに自分の仕事を進めた。

まったく自分の仕事がおわらず残業していたところ、フロアに轟く声を響かせながら、社内でも有名?な社員がやってきた。最近までこの部署にいた人らしい。自分がデスクでガリガリ仕事をしている真後ろでその人とその囲いが出来上がり、耳を塞ぎたくなる声量で井戸端会議が始まって苦痛だった。業務上必要な動画のチェックと偽って人間椅子を聴いた。(そもそも誰なんだよこいつ、声でかいだけで話もつまんねえしよお・・!)と思ってそのエネルギーを燃料に仕事をした。すぐ近くに黙々と仕事をしている人がいることに気を利かせられない鈍さに辟易として、意地でもそっちの会話には加わらねえからな!と逆に集中できた。

黙々と仕事をしていたところ、別チームの新卒の女の子から声をかけられ、とても癒された。週末イベントで着ぐるみやるんできてくださいね、と言われ「本当に僕が現れたらキモいからいかないよ」と言った。かなり心が荒んでいてので。すみません。それにしても突然声をかけてくれるこの新卒さん、人懐こすぎて不安になるときがたまにある。とある男性社員のことを思い浮かべるも、男って本当にカスでクズでキモい人間ばかりだからいい顔ばかりしないように気をつけて、とも言えない。

わりと残業して退勤。

・・・

週末、ついにカウリスマキの新作だ。ああ、楽しみだ。そして最寄りの映画館でリチャード・リンクレイター作品を観る予定。あとは注文していた椅子が届く。ちょっとした仕事のイベントもある。心の疲労がかさんだ週。ゆっくりと休みたい。